資産運用大手のブラックロックが、世界的な金融市場に参入する。イーサリアム 暗号通貨に特化した上場投資信託(ETF)の計画がある。
iシェアーズ・イーサリアム・トラスト(iShares Ethereum Trust)」と名付けられたこの提案は、投資家にイーサリアムの値動きに関与するための伝統的な証券取引所を提供することを目的としている。
ブラックロックのナスダックファイリング iシェアーズ・イーサリアム・トラストは、投資家に直接資産を所有することなくイーサリアムへのエクスポージャーを提供する。
このニュースによりイーサリアムの価格は10%上昇し、4月以来の水準となる2,100ドルを突破したとCoinGeckoは指摘している。この急騰は、月間で30%、1年前と比較すると85%もの上昇となった。
アナリストが注目する規制情勢
同時に、ブラックロックはデラウェア州でイーサリアムの信託を登録し、ETFの規制当局の承認を求める前触れと見られている。この動きは、ブラックロックの戦略的意図を示すものであり、特に直接資産を保有せずにイーサリアムに関心を持つ個人投資家から大きな新規投資を呼び込む可能性がある。
ETFロジスティクス
ETFが実現した場合、ファンドの株式はETHというティッカーで取引される予定である。
ブラックロックの子会社であるiシェアーズがスポンサーとなる。
ブラックロックが米証券取引委員会(SEC)に正式な申請を行う時期はまだ不透明だ。
注目すべきは、SECがビットコインETFに潜在的な操作リスクを挙げて懸念を示している一方で、米国初のビットコイン先物ETFに前向きな一歩を踏み出したことだ。さらに、イーサリアム先物ETFが最近承認されたことで、進化する規制の状況に興味深い層が加わった。
イーサリアム投資を解き放つ
イーサリアムETFは個人投資家に対し、直接資産を所有することなく、時価総額第2位の暗号通貨であるイーサリアムへのゲートウェイを提供することになる。
SECが承認するまでの道のりはまだ不透明だが、ビットコイン先物ETFが示した先例は、デジタル資産そのものを保有するファンドを受け入れる方向へと規制当局のセンチメントが変化していることを示している。