テレグラムの創設者であるパヴェル・デュロフが8月24日、フランスで逮捕された。フランス当局によると、ドゥロフはテロリズム、マネーロンダリング、麻薬取引に関連する容疑に問われているという。今回の逮捕は、Telegramの規制監視が不十分であったため、同プラットフォームが誤った情報やヘイトスピーチの拡散など、さまざまな犯罪行為に利用されたことが原因とされている。
ドゥロフ逮捕のニュースは、暗号通貨市場、特にテレグラムと密接に関連するトークンであるトンコインの価値に大きな影響を与えた。逮捕後、Toncoinの価値は20%以上下落し、その後も下がり続けた。
8月26日に上場する予定だったDOGSトークンも、ドゥロフ逮捕の矢面に立たされた。このニュースは市場に不確実性をもたらし、投資家やトレーダーはトークンの短期的な存続可能性を疑問視している。上場は国際犬の日に合わせる予定だったが、ドゥロフの逮捕を受けて興奮はやや冷めた。プロジェクトチームは戦略を再検討している可能性があり、上場日が近づくにつれて市場の反応が注目される。
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パヴェル・デュロフの逮捕は暗号業界における影響力を制限する試みか?
パヴェル・ドゥロフの逮捕は、暗号通貨分野で影響力を増す彼を制限するための広範な戦略の一環ではないかとの憶測が広がっている。ドゥロフ氏は、テレグラムのミニゲームやタップ・トゥ・アーンのプロジェクトなどの取り組みを通じて、ブロックチェーン技術とソーシャルメディアの統合を先駆的に進め、ユーザーにユニークな収入と交流の機会を提供してきた。彼の逮捕は、この進歩を妨げ、コミュニケーションと金融力のさらなる分散化を阻止しようとする強力な利害関係者による意図的な動きではないかとの指摘もある。
パヴェル・ドゥーロフとは?
ロシア生まれの40歳、パヴェル・ドゥーロフは現在ドバイ在住で、2021年にフランス国籍を取得した。ロシア最大のソーシャルメディア・プラットフォームであるVKontakte(VK)と、人気のメッセージングアプリであるTelegramの両方を創設したことで知られる。ドゥロフは2014年、経営陣の不和によりVKのCEOを退任してロシアを去り、その後はTelegramの成長に注力してきた。テレグラムはロシア語圏のユーザーに特に人気があり、来年までに10億人のユーザーを獲得するという野心的な計画を持っている。フォーブスはドゥロヴの純資産を155億ドルと推定している。
テレグラム創設者兼CEOのパヴェル・ドゥロフ氏
オープンネットワーク(TON)とその未来
2018年、Telegramは分散型アプリケーションとデジタル資産をサポートするために設計されたブロックチェーン・プロジェクト、The Open Network(TON)を立ち上げた。しかし、規制の圧力により、このプロジェクトは2020年に中止されたが、その後NewTONチームによって引き継がれ、現在はTON財団として知られている。TONは、Telegram'の広範なユーザーベースを通じて暗号通貨取引を簡素化し、ブロックチェーン技術をより身近で使いやすいものにすることを目指している。
プロジェクトの可能性にもかかわらず、ドゥロヴの最近の逮捕により、テレグラムが規制上の課題を乗り切る能力に対する懸念が高まっている。投資家は関連トークンを売却することで反応し、市場はさらに不安定化している。
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テレグラムの成長と財務状況
逮捕前、ドゥロフ氏はTelegramのユーザー数が9億5000万人を超えたと発表した。
テレグラムは、その大きなユーザーベースにもかかわらず、株式公開はしておらず、今年4月現在、債券売却による15億ドル以上、暗号通貨関連の資金調達による17億ドルなど、他の手段で多額の資金を調達している。